楽しく・まったりとをモットーに読書日記です。
北川歩実『天使の歌声』 ──あらすじ── 聞く者の心を癒す〈天使の歌声〉を発する少年を巡って起きた、ある悲劇――。静かな探偵・嶺原克哉が出合った6つの事件。多重どんでん返しが魅力の連作集、文庫オリジナル。 ──────── ひさびさに感想アップです。今回はこっそりと復活しておきます。またしても続かなかったら恥ずかしいので…… 北川歩実さん──名前は知っていたのですが、今まで手にとったことのなかった作家さんです。帯ネームとカバーに惹かれて購入しました。カバーイラストがすごく可愛らしいんですよ。同じ人が装画した『運命の鎖』も店頭でかなり惹かれ、買おうかと思いましたが、未購入です。 本作は短篇6作からなる連作集。帯のメインネーム(「家族」の闇、「絆」の揺らぎ/探偵・嶺原克哉の事件簿)の印象とは異なり、キャラクタ中心というよりは、トリッキーな設定と謎解きがメインになっています。そのため作中で状況説明などが充分説明されていると「すっきり」という感じがしますが、それがわかりにくいと「?」となってしまいます。(私のさっしが悪いだけ、という話もあります) 状況やキャラクタをもう少しじっくり書き込める長編の方が面白い人なのかなぁというのが率直な感想。本の巻末に載っていた広告を見ると『運命の鎖』も面白そうなので、それが文庫化されたら再度トライしてみようかなぁ。 謎解きメインのミステリが好きな人にはオススメです。 |
|
暑いですね〜
三日坊主の面目躍如(←明らかに使い方が間違ってますね……) 今回は、DS(「逆転裁判」シリーズをまとめて4本、その後「探偵 神宮寺三郎 いにしえの記憶」をやってました)にはまっていて、こちらはすっかりお留守でした。 3ヶ月の間に読んだ本の内容も、相当忘れてますが、ちょこちょこ更新していけたらなぁと思ってます。 |
リンダ・O・ジョンストン著 片山奈緒美訳 『愛犬をつれた名探偵 ペット探偵1』 ──あらすじ── 女性弁護士のケンドラは、ひょんなことからペットシッターを始めることに。ところが、依頼人の遺体を発見してしまったから大変。「飼い主が、ご主人さまを殺した犯人になつく訳ないじゃない!」そんな弁解むなしく、容疑者にされてしまう。自ら真犯人探しに乗り出すけれど、目撃者は一匹の犬だけで……!? 片手にビニル袋とシャベル、片手に愛犬のキャバリアを引き連れて、ペットシッターが大活躍するシリーズ第1段! ──────── いつものところ(笑)からでているコージー・ミステリです。お茶、コーヒー、書店ときて、今回はペットシッターが主人公。 もう、でてくるペットたちが可愛いんです!! 特に犬、そして寂しがり屋のヘビ! 最初はいやがっていたケンドラが、ポケットにヘビを入れて犬・猫・うさぎの世話をしながら、幸せを感じているのが伝わってきて、私までにっこりしたくなります。弁護士としても優秀だったらしいのですが、ペットシッターをしている方がイキイキできるんじゃないの? と言いたくなる感じ。 謎も殺人事件と情報漏洩事件と二段構えになっていて、最後まで犯人が分かりませんでした。 何はともあれ、犬が好きな人にはオススメです。 |
恩田陸『黄昏の百合の骨』 ──あらすじ── 「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り家は処分してはならない」亡き祖母の奇妙な遺言に従い、「魔女の館」と噂される洋館に、理瀬は、やってきた…。華麗なる恩田ミステリー。 ──────── 恩田陸ウィーク継続中。この後は『禁じられた楽園』を読んで締めとしたいと思っています。 本作は『麦の海に沈む果実』の続編です。前作に比べ、祖母の死の謎と彼女が隠し続けた「何か」を探すミステリ色の強い一冊となっています。 このシリーズの一番の魅力は、謎を秘めたキャラクタたちだと思います。みんなが少しずつ秘密を抱えていて、それをお互いに探り出そうと画策しているのです。そのさぐり合いが、ある種の様式に乗っ取って行われ、全てが儀式めいている──主人公・理瀬と彼女を取り巻く男性陣が魅力的なこと! 特に少ししか出てこないのに、いいところを全て攫っていく稔さんと理瀬の父が気になります。父には女装癖があるんですけどね(笑) とにかく、恩田作品の中でも一、二を争う傑作だと思いますので、ぜひ手に取ってみてくださいませ。 |
恩田陸『Q&A』 ──あらすじ── 2002年2月11日午後2時過ぎ、都内郊外の大型商業施設において重大死傷事故発生。死者69名、負傷者116名。未だ事故原因を特定できず―。質問と答え(Q&A)だけで物語が進行する、リアルでシリアスなドラマ。謎が謎を呼ぶ“恩田陸ワールド”の真骨頂。 ──────── 恩田陸さんの作品は、私にとってはある種の麻薬と同じです。とにかく出たら読まずにいられない。でも非常に筆の速い人なので、単行本で買うことができず、じっと黙って文庫化を待つしかない。でも少しでも早く読みたいという人なのです。先月から今月にかけて、ばばっと新刊が出たので、嬉しくてしかたありません。 彼女の書く世界は昔懐かしい少女漫画を彷彿とさせ、きらきら輝いています。特に『三月は深き紅の淵を』のシリーズ、『蛇行する川のほとり』『夜のピクニック』はあまりに美しい青春を描いていて、開くたびに胸が締め付けられるような気がします。私も経験していた(小説中のように、あんなにすてきなものではありませんが)思春期の少年・少女たちの残酷さや刹那的な風景が、今や遠い昔のものとなってしまったので、よりいっそう慕わしく何度も読み返したくなるのかもしれません。 本作はそういった作品群に比べると、全編が質問と答えによって構成されたパズル色の強い作品です。とにかく読んでいる間は前のめりになってしまい、最後にほのかに見えてくる真相にうすら寒くなりました。 恩田陸作品が好き!という人には迷いなくオススメの一作です。 |


